真っ赤な色が特徴のビーツはロシア料理のボルシチによく使われる野菜です。
あまり日本では馴染みがありませんが、とても栄養価が高く、女性にとって嬉しい栄養素がたくさん含まれています。
では具体的にどんな野菜なのか詳しく紹介していきます。
テーブルビート(ビーツ)とは
ロシアのボルシチによく使われる野菜で、真っ赤な見た目が特徴です。
ビーツはビート、ビートルート、レッドビート、テーブルビート、レッドビート、ガーデンビートなどと呼ばれていて、和名ではカエンサイ(火焔菜)と呼ばれています。
これらは根を食べられるように品種改良されたものです。
19世紀ごろにはその見た目から赤カブとも呼ばれていましたが、カブ科の野菜ではなくホウレンソウと同じアカザ科の野菜です。
ビーツに含まれる栄養素と効能
ビーツの赤い見た目はベタシアニンというポリフェノールの一種を含んでいるためで、
強い抗酸化作用があり活性酸素を除去することでがんの予防に効果があると言われています。
また、健康な血液を作るための鉄とビタミンB群の一種である葉酸が多く含まれているため、
赤い色もあいまって、ビーツは「血の薬」や「飲む血液」などと呼ばれています。
血流が良くなる効果もあるため、冷えや肩こりなどの改善、美肌効果なども期待できます。
その他にも、カリウムを豊富に含んでいるため、体の中の余分なナトリウムを外に出してくれる効果があり、高血圧やむくみの予防にもなります。
ビーツ100gに含まれる栄養素は文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」で、以下のように表記されています。
単位 | ビーツ 根 生 | ビーツ 根 ゆで | |
エネルギー(kcal) | kcal/100 g | 41 | 44 |
たんぱく質 | g/100 g | 1.6 | 1.5 |
食物繊維総量 | g/100 g | 2.7 | 2.9 |
ナトリウム | mg/100 g | 30 | 38 |
カリウム | mg/100 g | 460 | 420 |
カルシウム | mg/100 g | 12 | 15 |
マグネシウム | mg/100 g | 18 | 22 |
リン | mg/100 g | 23 | 29 |
鉄 | mg/100 g | 0.4 | 0.4 |
亜鉛 | mg/100 g | 0.3 | 0.3 |
銅 | mg/100 g | 0.09 | 0.09 |
マンガン | mg/100 g | 0.15 | 0.17 |
ビタミンB1 | mg/100 g | 0.05 | 0.04 |
ビタミンB2 | mg/100 g | 0.05 | 0.04 |
ナイアシン | mg/100 g | 0.3 | 0.2 |
ビタミンB6 | mg/100 g | 0.07 | 0.05 |
葉酸 | µg/100 g | 110 | 110 |
廃棄部位: 根端、皮及び葉柄基部 | 根端及び葉柄基部を除いたもの 廃棄部位: 皮 |
ビーツの旬と味
ビーツは6~7月の初夏と11月~12月の晩秋に旬を迎えます。
日本ではあまり馴染みがなくスーパーでも見かけることが少ない野菜ですが、野菜の直売所などでは販売されている場合が多いです。
また、下処理の済んでいる缶詰タイプの物や真空パックされたものであればスーパーなどでも並んでおり、旬の時期にかかわらず通年購入することができます。
甜菜の仲間でもあるビーツは甘みがあるのが特徴です。根の部分はあまりクセはありませんが葉の部分は少しクセがあります。
ビーツの食べ方
ボルシチで有名なため加熱しなければいけないと思われがちですが、実は生でも食べることができるため、サラダやピクルスなどにして食べることもできます。
もちろんスープなどに入れて煮込むことも多く、スープにすればその鮮やかな赤色を堪能することができます。
生でも加熱しても美味しく食べられるため、料理の幅は広がります。
まとめ
飲む血液ともいわれるほど栄養価の高いビーツ。がんの予防や高血圧の予防、冷えやむくみの改善など女性に嬉しい効果も期待できます。加熱しても生でも食べることができるのでアレンジの幅も広く、鮮やかな赤色が食卓を華やかにしてくれます。